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マルチな御神徳 (茨城県)常陸国總社宮

茨城県の神社
常陸国總社宮 御朱印
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常陸国総社宮 拝殿

基本情報

鎮座(所在地)

茨城県石岡市総社2-8-1

社格等

常陸国總社
旧社格:県社

御祭神(同社発行由緒書に基づく)

伊邪那岐命(いざなぎのみこと)
邇々藝命(ににぎのみこと)
須佐之男命(すさのおのみこと)
大國主命(おおくにぬしのみこと)
大宮比賣命(おおみやひめのみこと)
布瑠大神(ふるのおおかみ)
常陸国諸神

御神徳

厄払、五穀豊穣、万民豊楽、苦悩解消、蘇生・癒やし

縁起・略記(同社発行由緒書に基づく)

千三百年もの昔、現在の石岡市は常陸国の国府が置かれ繁栄を極めておりました。国府の朝刊たる国司が新たに就任すると、国内の神々を参拝するのが習わしでした。その社の神を一箇所に集め祀ったのが総社だと考えられています。
社伝によれば聖武天皇の天平年間、勅命によって天神地祇六柱を国内六府の地に勧請合祀し、国家の鎮護、皇室の御守護、民衆の幸福を祈願したとございます。
当神社は六所明神を御祭神とする最も古い総社の一つと称え奉られております。
中世には一宮鹿島神宮と並び、事ある毎に鎌倉将軍家より奉幣がございました。社宝「総社文書」は当時を記す貴重な史料です。時代は下り戦国時代には大掾氏をはじめ武家の崇敬篤く、永享年間には太田道潅が奥州下向の際、参籠祈願を行い和歌を残し、軍配を奉納致しました。

由緒書

御朱印

社務所の御朱印受付所にて
300円
大変明るい巫女さんがにこやかに対応してくれ、とても良い気分になった。

交通情報

公共交通機関

JR常磐線石岡駅から徒歩20分


常磐自動車道 千代田石岡IC又は石岡小美玉スマートICから
詳細な経路はこちらを参照
参拝者向け駐車場が社務所下にあり(10台前後)

参拝記

2019年3月29日参拝。
總(総・惣)社宮というのは、その国の神様を全て一箇所に集めてお参りできるようになっている神社のことで、元々はその国の国司(今の県知事のような役職)が赴任する際に各地域を巡回して全ての神様をお参りする風習を効率化しようと始まったシステムだと思われる。
本社以外に有名なのは、備中国総社宮や備前国総社宮等があげられる。
駐車場から本殿までは脇道を通って2-3分、脇道の反対側に社務所に直接上がる坂があって、こちらは近道ですぐ。
脇道を通ると常陸国の主要な神々を御本殿とは別にお祀りした「十二末社」にお参りすることが出来る。
祭神は向かって右側から武甕槌神、宇気母遅神、誉田別命、菅原道真神、少彦名命、木花咲耶媛命、大己貴命、経津主神、高龗神、猿田彦命、大山祇神、須佐之男命の順で祀られている。
常陸国總社宮のウェブサイトの情報によれば、本殿修復の際にこの位置へ遷座されたとのこと。
脇道の数段しかない階段を上った上に「神武天皇遥拝所」がある。

拝殿


奈良県橿原市にある神武天皇陵(畝山山稜)及び橿原神宮の方向に祀られていて、遠く常陸の地からお参りが出来るようになっている。
本殿や拝殿の前に本社建造地の決め手となったとされる「倭武天皇(日本武尊・ヤマトタケルノミコト)腰掛石」がある。

日本武尊 腰掛石


尊が東征の最中に、この石に腰掛けられたと伝わっています。神社にとっての「神石」で、今で言うパワースポットと言える。正直、この石を見た人はヤマトタケルならずとも座りたくなるようなテーブル状の形をしている。
御朱印ブームもあり、御朱印を頂戴する窓口も大きな字で書かれていてわかりやすく、巫女さんも大変明るくさわやか応対してくれた。
一粒で二度おいしい、というと少し不謹慎かもしれませんが、一箇所で全ての神様をお参りできる神社と言える。

御朱印を頂戴したあとに気づいたのであるが、このあたり(茨城県石岡市)は漫画家の手塚治虫先生の先祖がいらっしゃった地である関係で、先生のジャングル大帝のイラスト入りの御朱印帳を社務所で頒布していたらしい。(ウェブサイトによれば初穂料は御朱印込みで2,300円)
こういうタイアップは非常に珍しいので、機会があれば又よってみたい。

茨城県にはこのように日本武尊をお祀りする又は由緒・縁起がある神社が非常に多い。
いずれこちらでも調べてみたいが、恐らく日本武尊が東征した際に、最終的に行き着いた先は常陸国周辺だったと思われる。

参拝当日は「間(はざま)の祭」というアーティストの作品を境内を使って展示するイベントの開催中であった。
古い伝統と新しい芸術が組み合わさって、私のように絵心のない人間には完全に理解は出来ないのですが、それほど違和感のない展示になっていたのが面白い。

コメント

  1. […] を巡っていると、このように日本武尊の神績とされる事物が多く現れる。(「常陸国總社宮」の日本武尊の腰掛石 等) 実在しない人物という説もあるし、大和朝廷の東国支配の足跡を一 […]

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